もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚

「触んじゃねーよ!」


「ったく。どんだけガキなのよ。ほらっ、あそこ!」


2人の視線の先に居るおじさんは、座布団からは下りて、畳の匂いを嗅いでいた。


「おじさーーーんっ!」


久しぶりに再会した恋人を見るかのように、感激する陽太。


『オッ、ヨータ。お帰りーっ』


そして……、


「ただいまーっ」


母親も戻ってきた。


ひきつった顔で、優衣を睨む陽太。


再び座布団に上がり、正座をするおじさん。


母親は、そのままキッチンに入っていき……、


カラッ、カラッ、カラッーーン*。.


何かが器に移される綺麗な音を響かせた。


3人は、ただその音に耳を傾ける……。


暫くすると、ウキウキと嬉しそうに母親が客間に戻ってきた。