もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚

母親の行動を理解できない優衣、そしておじさん。


そんな異様な空気の中、その話は始まった。


「お母さんのお友達にも、妖精さんと一緒に生活してるっていう子が居たのよ」


「えっ!!」
『ヘッ!?』


おじさんと顔を見合わせながら、優衣も座り込む。


「その子、毎日楽しそうに妖精さんの話をしてくれて、お母さんにも会わせてくれるって言ってたんだけど……」


「お母さんも会ったの!?」


「それがね……。ある日を境に、その子は妖精さんの話を全くしなくなってしまったの」


「どうして!?」


「お母さんも不思議に思って色々と聞いてみたんだけど、何も覚えてないみたいだった」


「どういうこと!?」


「逆に、どうかしちゃったんじゃないの! なんて笑われちゃったのよ」


「ひっどーい!」


「でも、優衣のところには来てくれたのね……」


母親が、嬉しそうにおじさんを見つめる。