もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚

「あっ、これ、あちらのお姉さんからの差し入れ」


「まじっ♪」


2人は最高の笑顔で、カウンターの中に居る立花に会釈をする。


「なんか、いいなぁ〜。大谷も居るんだよね?」


店内をキョロキョロと見渡す沙也香。


「えっ!? 大谷は調理場担当だから、ほとんど奥に居るけど」


「そうなんだぁ」


「大谷がどうかした?」
「なんで!?」


優衣と瑞希の声が重なる。


「えっ、別に、なんでもない。気にしないで!」


「……気になるよね〜っ」
「なる、なるっ」


優衣と瑞希が顔を見合わせる。


「うーん……、実は私……」


「うん、うん」
「なに、なにっ」


「あの……、大谷のこと……」


「好きなの!?」


ざっくりと聞く瑞希。


沙也香は照れながら頷いた。


「あの大谷!?」


「うん、B組の大谷!」


驚き過ぎた優衣からは、もう言葉が出てこない。