もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚

父親と母親の小言を聞き流しながら、慌ただしく箸を運ばせる。


「ごちそうさまーっ」


早送りで夕飯を済ませると、角砂糖をサッとティッシュにくるみポケットに詰め込んで、陽太の部屋に急いで戻る。


オセロゲームの決着はついていたようで、おじさんと陽太は楽しそうに語り合っていた。


「何、話してんの!?」


「あっ、おじさん……。姉ちゃんには内緒だよ」


『アイヨ』


「感じ悪ーいっ! おじさん、もう部屋に帰ろっ」


『アイヨ』


優衣は、揃えた両手のひらの上におじさんをそっと乗せた。


「おじさん、おやすみーっ」


『ヨータ、お休み』