もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚

「あっ、そうだ!」


優衣は立ち上がり、ベッドの向かい側にある低い本棚に歩み寄った。


1番上の段に並んでいる本を無造作に抜き出し、ベッドの下に重ねていく。


そうして、空になった棚にミントグリーンのタオルを敷いた。


「ここがおじさんの部屋」


『ヘッ!?』


ベッドの上でくつろいでいたおじさんは、その棚に目をやった。


『ワタシの部屋!?』


瞳をキラキラと輝かせながら本棚に近付いていき、その角を器用によじ登っていく。


そこに辿り着くと、寝っ転がってみたり歩きまわってみたり……。


とても嬉しそうにはしゃいでいる。