もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚

「ちょっと、陽太! どんだけなっちゃんを待たせる気っ」


全開されている陽太の部屋に向かって叫ぶ。


「えっ、まだ1分も経ってないぜ!? だいたいなんで姉ちゃんがキレてんだよ」


陽太の言葉もほとんど聞かずに、優衣は自分の部屋に飛び込んだ。


ポケットを庇いながらベッドに倒れ込む。


「はぁ〜、疲れたーっ。おじさん、もう出てきても大丈夫だよ」


『ヤレヤレ……。モー、蒸れちゃっタヨ』


(感じ悪ーい! 連れてきたの失敗だったかも!?)


優衣は、少しだけ後悔した。


おじさんはポケットからピョコンと飛び出て、ちゃっかりベッドに下りている。