もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚

「優衣ーっ!」


母親が声を張り上げる。


(うわぁ、呼ばれちゃったよーっ。もう、出るしかないじゃん)


覚悟を決めて、バスローブのままスタスタと登場する。


おじさんは、スッと頭を引っ込めた。


「あっ、なっちゃん久しぶりーっ」


「まぁ、なんて格好してるの!? 着替えがあったでしょ!」


あっけらかんと挨拶する優衣に、唖然とする母親。


「優衣ちゃん、可愛い」


夏月は大きな瞳をクリクリさせながら、にっこりと笑った。


「ちょっとポケットが必要だったから……」


「えっ!?」


「あっ、なんとなくこれ着たくなって」


「変な子ねぇ」


呆れながら、夏月にタオルを手渡す母親。