もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚

下校する学生達を乗せたバスは、賑わいながらやわらかい光の中を走り抜けていく……。


飛び交う、楽しげな会話……。


重なる笑い声……。


同じ空間に居るのに、


窓の外を眺めながら並んで立つ大谷と優衣の間には、どことなく不自然な空気が流れている。


(私から、なんか話した方がいいの? いつもどんな感じだったけ……)


「いい天気だねっ」


「だな」


(えっ、終わり!???)


再び、沈黙……。


「……はぁーっ、試験かぁ。ヤバいなぁ」


「うんっ、やばい、やばい! 早く解放されたいよ」


会話が復活し、ホッとする優衣。


「ねぇ、ノート貸してくんない?」


「えっ、どの教科?」


「全教科!」


「はっ! 今更ーっ」


大谷を見上げる優衣。


その瞬間、バスが急停車した。


「そっ!」


間近で、優衣を見下ろす大谷。


無邪気な笑顔が迫っている。


(まじで無理っ。近過ぎる! こんなんじゃ心臓もたないよーっ)