濡れた体を簡単に拭き取ると、パイル地のバスローブを素早く着込んだ。
今度は、そのポケットの中におじさんを隠す。
『モー、押し潰さないでオクレヨ』
「分かってます!」
バスルームのドアを開けて、2階に走ろうとした。
ところが、玄関の方から誰かが話す声が聞こえてくる。
どうやら、弟の陽太(ようた)が彼女の夏月(なつき)を連れて帰宅したらしい。
陽太は今、中学3年生。
夏月とは幼なじみで、野球部のピッチャーとマネージャーという、まるでコミック雑誌定番のシチュエーション……。
それはさておき、2階に上がるには、どうしても玄関を通らなければならない。
じわじわと進みながら、様子を窺う。
今度は、そのポケットの中におじさんを隠す。
『モー、押し潰さないでオクレヨ』
「分かってます!」
バスルームのドアを開けて、2階に走ろうとした。
ところが、玄関の方から誰かが話す声が聞こえてくる。
どうやら、弟の陽太(ようた)が彼女の夏月(なつき)を連れて帰宅したらしい。
陽太は今、中学3年生。
夏月とは幼なじみで、野球部のピッチャーとマネージャーという、まるでコミック雑誌定番のシチュエーション……。
それはさておき、2階に上がるには、どうしても玄関を通らなければならない。
じわじわと進みながら、様子を窺う。


