もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚

優衣は、朝の出来事を思いだした。


(小人達!)


肩に掛けていたタオルを投げ捨て、一気に階段を飛び下りる。


玄関に掛けてあった紺のレインコートを羽織り、勢いよく外に出た。


激しい雨の中、バス停に向かって走りだす。


滴を拭いながら誰も居ない待合所の中に入り、濡れたベンチの下を覗き込んだ。


「わぁ〜、やっぱり」


目を細める優衣。


そこには大量の雨が流れ込み、あたり一面大洪水になっていた。


(小人達、流されちゃったのかな〜っ!?)


目を凝らして、茶色に流れる泥水の中を注意深く探してみる。


「小人さぁ〜ん……」