もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚

それから2人は、華やかなゲレンデの麓で、地味な練習を続ける……。


その間、大谷と工藤が何度か通り過ぎていったが、勝負に夢中になっている為、完全に別世界。


「少し休もっかぁ」


「うん」


近くにあるレストハウスで休憩することにした優衣と沙也香。


ゲレンデが一望できる窓際の席に座って、温かいココアを飲む。


「美味しーっ」


「ほんとっ、優衣はいつでも幸せそうだね」


沙也香はフッと笑ってから、急に沈んだ表情を浮かべた。