もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚

「着替えが終わったら、ここに集合ねっ」


仕切りやの工藤の指示に従い、優衣と沙也香はロッカールームに向かう。


更衣室に入ると、沙也香は個室に入って着替え始めた。


その隙に、人目の届かない温風ヒーターの脇におじさんをそっと下ろす。


『アッタカァー♪』


「着替えてくるから、ちょっと待っててね」


『アイヨッ』


そして、優衣も個室に飛び込む……。


急いで着替えを済ませて出てくると、沙也香は鏡の前で、入念に身だしなみのチェックをしていた。


「おじさん、お待たせっ」


『アッ、ワタシはココで待ってるから、楽しんできてオクレッ』


「えっ、そんなこと言わないでよ! 最高の雪景色を、おじさんと一緒に見るんだからっ」


『イヤッ、お気遣いナク……』


「ダメッ! 早く、いこっ」


素早くおじさんをポケットに入れて、沙也香と2人で外に出た。