「えっ、なーに?」
ひそひそと話す優衣の声に、沙也香が反応する。
「なっ、なんでもないよ!」
首を横に振りながら、おじさんを隠す。
「私、滑れるかなぁ……」
「そっかぁ。沙也香、初めてだもんねっ」
「うん……。大谷、教えてくれるかなぁ」
「教えてくれるよ! 相当、自信あるみたいだから」
「あーっ、優衣。ひとのことだと思って、適当に流してるでしょ!?」
「そんなことないよ! この、おニューのウェアとボードで、今日は頑張るんでしょ!」
「うん」
「健闘を祈ってるからっ」
「ありがとう。やっぱり、優衣の応援が1番のパワーになる!」
「うん……」
嬉しそうに優衣の手を握る沙也香。
けれど……、
その細い手を握り返すことができない。
(沙也香、ごめん……。私、同じひと好きになっちゃった……)
ひそひそと話す優衣の声に、沙也香が反応する。
「なっ、なんでもないよ!」
首を横に振りながら、おじさんを隠す。
「私、滑れるかなぁ……」
「そっかぁ。沙也香、初めてだもんねっ」
「うん……。大谷、教えてくれるかなぁ」
「教えてくれるよ! 相当、自信あるみたいだから」
「あーっ、優衣。ひとのことだと思って、適当に流してるでしょ!?」
「そんなことないよ! この、おニューのウェアとボードで、今日は頑張るんでしょ!」
「うん」
「健闘を祈ってるからっ」
「ありがとう。やっぱり、優衣の応援が1番のパワーになる!」
「うん……」
嬉しそうに優衣の手を握る沙也香。
けれど……、
その細い手を握り返すことができない。
(沙也香、ごめん……。私、同じひと好きになっちゃった……)


