もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚

激しい痛みで目が覚めた。


おじさんが握っていたはずの優衣の右手は、ベッドと壁の間に挟まり、大変なことになっている。


すぐにその手を抜き出し、無事を確認する。


「あ〜っ、痛かったーっ」


左手で擦りながら、部屋の中を見渡した。


まだ、夜は明けていない。


「あっ、おじさん」


暗闇の中、サンルームに向かう……。


「あーっ」


おじさんはベッドから転がり落ちて、左手にアイビーの弦をしっかりと握っていた。


クスッと笑いながら、おじさんの手からその弦を離し、そーっとベッドに戻す。


「おじさん、ありがとっ」


そして優衣は、静かに自分のベッドに戻っていった。