もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚

振り返ると、警察と思われる制服を着た男が、木刀のようなものを振り上げている。


「えっ、深沢!?」


驚いたことにその男は、瑞希の彼深沢にそっくりである。


「どけっ、邪魔だ!」


優衣を怒鳴り付けると、また次の目的に向かって歩きだし、


人波に消えていった。


(深沢っ、ふざけんなーっ!)


取り乱す気持ちを抑え、瑞希にそっくりな女学生に支えられながら、通路の端に寄って崩れていた着物を整える。


「あいつ、最低だねっ」


同意を求める優衣。


「えっ!?」


その女学生は、優衣の顔を不思議そうに見つめた。


(あっ、まずかったかな?)


「もう、大丈夫ですね!」


安心したのか、瑞希と同じ顔をしてにっこりと微笑んでいる。


「はいっ、本当にありがとうございました」


お礼を言ってから、優衣は考えた。


(怖いけど、ちょっと聞いてみちゃおうかなぁーっ)


「あのーっ」


「はいっ?」


「今って、何年でしたっけ?」