もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚

手を振る大谷が小さくなっていく……。


優衣の頬を、涙がポロポロとつたう。


愛しい大谷が行ってしまった。


切ない笑顔を、優衣の胸に残して……。


深い悲しみに、押し潰されそうになる心。


あまりの辛さに体は震え、もうとても立ってはいられない。


優衣は、その場に泣き崩れた……。


行き交う人達が、優衣につまづく。


殺気だった人達が、優衣を蹴飛ばす。


けれども優衣は、


もう痛みすら感じられないほど、生きる希望を見失っていた。


たった1人、暗闇に取り残されていた……。