もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚

「携帯は?」


「えっ、私の!?」


「アドレス送るから」


「あっ、そっかぁ」


急いで、鞄の中を探って携帯を取り出す。


そして、


大谷の携帯と優衣の携帯が繋がる……。


その近すぎる距離に、優衣は息が苦しくなる。


大谷の顔をまともに見ることもできずに、ひたすら画面に集中する。


(近い……、なんだかすごく近い……。まだ!? まじで長すぎるよ!)


「ねぇ、終わってっけど」


「あれっ、本当だ」


慌てて携帯の画面を確認する。


(入ってる、入ってる。沙也香に教えなきゃ)


それから2人は、今日の自分達の活躍について自慢し合い……、


気が付けば、次は優衣が降りる停留所。


「あっ、降りまーす!」