もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚

「大谷、ごめんね。私がはぐれちゃったから……」


「へぇー、早川優衣でも素直に謝ることあるんだ」


「私だって、自分が悪いと思ったら謝るけどっ」


「いつもそうだったら可愛いのになっ」


「えっ」


(……やだ、なんで大谷になんか動揺してんの!)


そして優衣は、まだしっかりと繋がれている右手に気付いた。


「あの……」


その視線に気付いた大谷が、慌てて手を離す。


(そうだっ、沙也香に頼まれてたアドレスを聞きだす絶好のチャンス!)


「ねぇ、大谷ーっ……。あのさぁ……、アドレス教えてくれない?」


「おーっ」


大谷は簡単に返事をすると、ジーンズのポケットから携帯を取り出した。