でもそんな温かい気持ちも、そう長くは続かなかった。



帰り道。
春馬がこう言った。

『俺ら、とりあえず距離置こう?』



『これからも頑張ろ』って言ってほしかった満月にとって、予想外な言葉すぎた。



『なんで?別れるん?』



『まあそんな感じ。』



春馬の顔には寂しさなど見られなかった。

むしろ安心した感じ…。



満月が気持ちが押さえられなくなって

『勝手にすれば!!』

って泣きながら言い捨て、走って逃げた。



自分が言った言葉で満月を傷つけてしまった春馬は、呆然と立ち尽くした。