指を絡め、まだ、傷の残る手に自分の手を合わせた。


「今日は‥‥よく泣くな」


いつものように、ふわりと笑って握り返してくれる。


「やっと、お前の笑顔が見れそうだ」












チクリと痛む胸に目を背け


今の幸せだけに目を向けた


朝日があたしたちを包む中


そっとした口づけは


あたしの大好きな、桃の香りがした