「避けてるっ。会話してても避けてる。一緒にいても避けてるっ。――顔合わせて話しているから避けてることにならないとか……一緒にお弁当食べているから避けてることにはならないとか……そいうことじゃない。……翠葉ちゃん、毎日毎日、藤宮先輩の気持ちをスルーしてるでしょっ!? そういうの……。そういうの……物理的に避けられるよりももっとつらいって、翠葉ちゃんは知ってると思ってた――」
きっついなぁ……。
思わず空を仰ぎ見る。さっきまではカラリと晴れていた空には雲がかかり始めていた。
「友達にそういうことされてもつらいけど、好きな人が相手だったらもっとつらいよっ? なんでっ!? 翠葉ちゃん、藤宮先輩のこと好きだよねっ? なのに、どうしてっ!? 好きな人が自分を好きになってくれるのなんて奇跡だよっ? そういう恋ができたら大切にしようって言ったじゃん……。翠葉ちゃんずるいよっ。両思いなのにずるいっ。私はどんなに好きでも両思いにはなれないのに……」
確かに――両思いって奇跡だよね。それには同感。
きっついなぁ……。
思わず空を仰ぎ見る。さっきまではカラリと晴れていた空には雲がかかり始めていた。
「友達にそういうことされてもつらいけど、好きな人が相手だったらもっとつらいよっ? なんでっ!? 翠葉ちゃん、藤宮先輩のこと好きだよねっ? なのに、どうしてっ!? 好きな人が自分を好きになってくれるのなんて奇跡だよっ? そういう恋ができたら大切にしようって言ったじゃん……。翠葉ちゃんずるいよっ。両思いなのにずるいっ。私はどんなに好きでも両思いにはなれないのに……」
確かに――両思いって奇跡だよね。それには同感。


