「ある意味すごいよね……」
若槻さんの言葉に海斗くんが、
「でも、基本はいつもあんな感じですよ」
と、答える。
「……若槻さんと海斗くんもお知り合いなんですか?」
「「いんや、さっき自己紹介済ませたばかり」」
と、見事なシンクロを見せてくれた。
まるで双子のように息がぴったりと合う。
いつもとは違うメンバーに少しそわそわしつつの食卓。
サンドイッチを口に入れると、ふわりと甘い香りが広がった。
バニラエッセンス? ビーンズ?
手元のそれに視線を落とすと、
「バニラオイル」
左に座る司先輩から答えが提供される。
「すごくいい香りがしました」
「栞さんが揃えてるものだから有名なメーカーなんじゃない?」
司先輩って料理だけではなく、お菓子作りもできてしまうのだろうか……。
「……やったことはない。でも、本を見れば誰でも作れるだろ」
と、素っ気無く答える。
「あの……だから、私まだ何も言ってません」
「顔にうるさいくらいに書いてある」
「勝手に読まないでください」
「だったら仮面でもかぶってろ」
今日の先輩は虫の居所が悪そうだ。
若槻さんの言葉に海斗くんが、
「でも、基本はいつもあんな感じですよ」
と、答える。
「……若槻さんと海斗くんもお知り合いなんですか?」
「「いんや、さっき自己紹介済ませたばかり」」
と、見事なシンクロを見せてくれた。
まるで双子のように息がぴったりと合う。
いつもとは違うメンバーに少しそわそわしつつの食卓。
サンドイッチを口に入れると、ふわりと甘い香りが広がった。
バニラエッセンス? ビーンズ?
手元のそれに視線を落とすと、
「バニラオイル」
左に座る司先輩から答えが提供される。
「すごくいい香りがしました」
「栞さんが揃えてるものだから有名なメーカーなんじゃない?」
司先輩って料理だけではなく、お菓子作りもできてしまうのだろうか……。
「……やったことはない。でも、本を見れば誰でも作れるだろ」
と、素っ気無く答える。
「あの……だから、私まだ何も言ってません」
「顔にうるさいくらいに書いてある」
「勝手に読まないでください」
「だったら仮面でもかぶってろ」
今日の先輩は虫の居所が悪そうだ。


