だから、何度言ったらわかるんだ……。
携帯からなら誰がかけてきているのかわかるって……。
『ツカサっ、今から会いに行くからっ、だから会ってねっ』
一気に言われて通話が切れた。
ツーツーツー、とビジートーンが聞こえてくる。
目の前にはおかしそうに笑いながら転がる塊がひとつ。
「くくっ、あははっ! 翠葉ちゃん最高っ! 司がちゃんと話さないからいけないんだ」
話せと言われても何を話せばいい……?
「これから来るってよ?」
来ると言われてもどうしたら――。
「司、逃げたらだめだよ。せっかくお姫様が出向いてくれるんだから」
その言い方もどうかと思うけど……。
「城に篭りがちなお姫様がやっと自分から来てくれるんだよ?」
言われたことに驚いて顔を上げる。
「貴重でしょ? そこで逃げたら男じゃないよ」
先輩は言うだけ言って寝室へと戻っていった。
携帯からなら誰がかけてきているのかわかるって……。
『ツカサっ、今から会いに行くからっ、だから会ってねっ』
一気に言われて通話が切れた。
ツーツーツー、とビジートーンが聞こえてくる。
目の前にはおかしそうに笑いながら転がる塊がひとつ。
「くくっ、あははっ! 翠葉ちゃん最高っ! 司がちゃんと話さないからいけないんだ」
話せと言われても何を話せばいい……?
「これから来るってよ?」
来ると言われてもどうしたら――。
「司、逃げたらだめだよ。せっかくお姫様が出向いてくれるんだから」
その言い方もどうかと思うけど……。
「城に篭りがちなお姫様がやっと自分から来てくれるんだよ?」
言われたことに驚いて顔を上げる。
「貴重でしょ? そこで逃げたら男じゃないよ」
先輩は言うだけ言って寝室へと戻っていった。


