「ツカサ、お弁当箱は洗って返したいっ」
「面倒だからいい」
「別にツカサが洗うわけじゃないでしょうっ!?」
「こっちの都合でこういうことになってる。だから、そういうことまでされるのは気が引ける」
「ツカサ……? ……これからも友達でいる限りはこうなのでしょう?」
「申し訳ないけどそうなる」
「……なら、それを普通にさせてほしい」
 ――ソレヲフツウニ。
「お弁当を作ってもらったのならお礼を言いたいし、せめてもの礼儀としてお弁当箱を洗って返すくらいのことはさせてほしい。これがずっと続くのならなおのこと」
 翠は必死の形相で話しだす。