「行かないで――」
思わず口にしてしまった言葉。
「……え?」
言ってすぐに後悔した。
でも、口にした言葉を取り消すことなどできはしない。
「翠葉ちゃん?」
「あのっ……私、すぐに寝てしまうので……だから、それまででいいから……この部屋にいてほしいです」
「翠葉ちゃんがいいって言うならずっといるよ」
と、すぐ近くに来てくれた。
「だからおやすみ……」
額に降ってきたのは優しいキス。
いつもならあたふたしちゃうのに、どうしてか、今はその行為にひどく安堵した。
私はそれから数分と経たないうちに眠りに落ちた。
私はどうしたいんだろう……。
もう答えは出したのに、どうしてこんなにもすっきりとしないのか。
どうして、こんなにあとを引き摺らなくちゃいけないのか。
側にはいられないって言ったくせに、どうして側にいてほしいと思うのだろう。
側にいたいと思うのに、どうして側にいられると困るんだろう。
自分が自分じゃないみたい。
恋なんてしなければ良かった。恋なんて、知らなければ良かった――。
思わず口にしてしまった言葉。
「……え?」
言ってすぐに後悔した。
でも、口にした言葉を取り消すことなどできはしない。
「翠葉ちゃん?」
「あのっ……私、すぐに寝てしまうので……だから、それまででいいから……この部屋にいてほしいです」
「翠葉ちゃんがいいって言うならずっといるよ」
と、すぐ近くに来てくれた。
「だからおやすみ……」
額に降ってきたのは優しいキス。
いつもならあたふたしちゃうのに、どうしてか、今はその行為にひどく安堵した。
私はそれから数分と経たないうちに眠りに落ちた。
私はどうしたいんだろう……。
もう答えは出したのに、どうしてこんなにもすっきりとしないのか。
どうして、こんなにあとを引き摺らなくちゃいけないのか。
側にはいられないって言ったくせに、どうして側にいてほしいと思うのだろう。
側にいたいと思うのに、どうして側にいられると困るんだろう。
自分が自分じゃないみたい。
恋なんてしなければ良かった。恋なんて、知らなければ良かった――。