優太がタイミング良く駆けつけてくれていたのは、全部風紀委員からの通達があったからだ。
 じゃなかったら、あんなにタイミング良くは駆けつけられなかっただろう。
 両者に怪我人が出る手前、そんなタイミングで優太が駆けつけていた。
 でも――お願いだから、翠葉のときはもう少しタイミングを早めてくれないかな?
 じゃないと私の心臓が持ちそうにない。
 もしくは、自分の心臓保護のために私が翠葉にべったりくっついて、司に睨まれそうなんだけど……。
 図書室に入ると当然ながら司と翠葉がいるわけで、連絡網を回した私と優太が一番に着いてしまった。