時々、予約を入れる時間を一緒にしたりすることはあるけど、一緒にしたからといって遊べるわけでもないし……。
 ところが、優太とは塾に来る曜日や時間がいつも一緒だった。
 一緒というよりは、優太のほうが塾に来る頻度が高かっただけ、というのはあとで知った話。
 夏期講習の頃には、塾が終わったらコンビニ立ち寄るのが定番になっていた。
 そして、アイスをひとつ食べる時間分だけ一緒にいる。
 食べ終わると、「じゃぁ、またね」と家路につく。
 私の家は塾から徒歩五分で、優太の家は自転車で十分くらい。
 家まで送ってくれることもあった。
 私は初めて逢ったときから優太の容姿に釘付けだったけど、中身に惹かれるまでにそう時間はかからなかった。