携帯に届いていたメールは佐野くんとお父さん、それから秋斗さんだった。
 佐野くんからはマッサージを受けるときに寄ってもいいか、というお尋ねメールで、お父さんからは月末には帰れるかもしれない、という内容。
 秋斗さんからのメールにはこちらを気遣う内容が連なっていた。


件名 :大丈夫かな
本文 :話を聞いて負担になって
   いないといいんだけど……。
   思い出してほしくないと
   言ったら嘘になる。
   でも、今までの記憶があっても
   なくても、今からの関係には
   なんの障害もない。
   君はそのままでいいから。
   あまり考え込まないでほしい。
   考えるあまりに会えなくなる
   のなら、何も考えてほしくは
   ない。

   翠葉ちゃんに会いたい。
   寝てる君でもいい。
   ただ、君に会いたい。