「病人ってみんなこうなのかよ……」
俯いた唯兄が漏らした言葉。
いったいお姉さんはどんなことをしたのかな。
そんなことを考えていると、
「セリも性質悪かったけど、リィも相当だっ。とにかくハサミだけはよこせっ」
ハサミ、ね……。
「でも、これを持っていたら誰も来ないでくれそう」
「……リィ、本当に怒るよっ!?」
「怒られても痛くも痒くもない。……だって、身体のほうが痛いもの」
嘘じゃない。身体が痛い……。
でも、嘘……。
心だってちゃんと痛い。
「碧さんに連絡入れるから」
「……どうぞ」
ここで嫌だなんて言えない。そしたら、何もかもが無駄になる。
誰が来ても何を言われても対応は変えない。
なんでだろう、どうしてこんなに痛いんだろう――。
俯いた唯兄が漏らした言葉。
いったいお姉さんはどんなことをしたのかな。
そんなことを考えていると、
「セリも性質悪かったけど、リィも相当だっ。とにかくハサミだけはよこせっ」
ハサミ、ね……。
「でも、これを持っていたら誰も来ないでくれそう」
「……リィ、本当に怒るよっ!?」
「怒られても痛くも痒くもない。……だって、身体のほうが痛いもの」
嘘じゃない。身体が痛い……。
でも、嘘……。
心だってちゃんと痛い。
「碧さんに連絡入れるから」
「……どうぞ」
ここで嫌だなんて言えない。そしたら、何もかもが無駄になる。
誰が来ても何を言われても対応は変えない。
なんでだろう、どうしてこんなに痛いんだろう――。