は?こいつ、

自分が今日生きれるか

死ぬかわからない時なのに

なんで

俺の心配してんだよ


「俺はいーの」


「でも、一様ここの王子様なんでしょ?」


「一様は余計だ一様は!」


「そんな王子様が人間の私と逃亡したらリコルが死んでしまうかもしれないでしょ?」


「だからなんだよ」


「リコルが逃亡したらお父さんたちが悲しむよ?」


親父…あいつは俺が逃亡

したとしても

絶対心配のかけらも

しないだろう

「……俺は親父が嫌いだ」


「言うと思った。でもリコルがこんなに成長したのはリコルのお父様のおかげかもしれないわね」


さっ行きましょ、と

女は呑気に

一人でさっき逃げてた

ところの逆のところを

通って歩いた