グサッ…


…っつ……あ…あれ?


確かにグサッと鈍い音がしたはずなのにまったく痛みを感じなかった。おそるおそる目を開けてみると、キャサリンが固まって目が飛び出るほど目を見開いていた。


ドサッ


キャサリンは急に倒れ、後ろに黒い影がいた。


目は金色にひかり、口元に牙があり、爪も長かった。


しかし、すぐ誰かとわかった。そう、その人は…


「リコル……」


「全く、世話のかかる女だぜ」


シュー…っと音がでるとともにリコルの姿が元に戻って行く。