でも美鈴は人間だ……
回復の術を持ってるわけない。
「ねー、聞いてるのー?」
「あ…!聞いてなかった…」
「もー!この道で本当に町とかにつくかなぁと言ったのっ!」
「つくんじゃね?」
「適当なんだから…」
思えば術を使うのに
かなりの体力が消耗される。
そんなの美鈴に
耐えられるわけないよな…
俺だって術を使えるのは
5回か6回までなのに……
この元気を見れば
術を使ったなんて
思えないよな!
そう思い
うんうんと頷いてると
「リコル……眠い…」
「え?…うわ!!」
急に美鈴が俺に
倒れるようにふところに
はいった。

