①

 言われてみれば、二人の整った顔立ちは、似ているといえば似ているのかもしれない。

 ただ、雰囲気があまりにも違いすぎるので、そういう考えにはなかなか至り難いだろう。

 ミクリは、テレビなどでは、明るく清涼感のある女の子、という印象だ。
 実際会ってみると、それに加え、しっかり者だろうということがすぐにわかった。

 果てしなくマイペースな美葉とは正反対だ。

 その二人が、双子だなんて。
 そもそも、古亭路美鈴の子供が双子だったなんて……。

 貴之の口は開きっぱなしだった。



「美葉、何も話してなかったの?」

「とりあえず、ご飯食べよう」

 彼女達の会話は(美葉のせいで)かみ合っていなかったが「立ち話もなんだから」と尚樹も促し、四人は居間へと向かった。