バシッ、バシッ。






バコン!!





私が壁打ちしている隣に、あきらかに私が打ったんじゃないとわかるくらい力強い球が飛んできた。





バレーボールは勢いよく弾み、そして床を転がっていった。




コロコロと転がるバレーボールを目で追いかけた先には、藤堂くんがいた。






藤堂くんは足元まできたバレーボールを両手で拾い上げると、そのボールをくるっと回してこちらに微笑んだ。