卓上彼氏




「お疲れ様でしたぁーっ」





今日もまた、長い練習が終わった。






制服に着替えて体育館をあとにする。








「お疲れみかみ♪」





スマホの画面からひょっこりヨクが現れる。








「あれ、今日は先家帰ってなかったの?」








「部活のあとにお疲れって言ってみたくて。でもまたマンガ描くからすぐ戻るよ」







ふふっ。




私は心の中で笑ってしまった。





部活終わりに待ってるなんて、ホントに彼氏彼女みたいじゃん。






「じゃあまたね」





そう言って私が歩きだしたその時。







「花園っ!」





あの声がした。