────藤堂くん。 初めて見た時から、本能的にわかりあえない人種だと思っていた。 明るくて活発で、何もしなくても周りから好かれる、人生楽しく幸せに生きてきたような人。 まるで絵に描いたような人物だ。 私はといえば、過去と戦って、必死に努力して今の自分がいるのに。 そう思った。 そうやって距離を置いていたのに、あの日あの時、私たちは関わってしまった。 『花園ってさぁ、ヲタクなんだろ?』 私の頭の中で、バレーボールが、弾んだ。