卓上彼氏



係のお兄さんがレシートを提示するように言った。





私の出したレシートを確認すると、お兄さんは私を一台の機械の前に呼んだ。





その機械は大きなディスプレイをもった薄型のもので、画面の中で大量のくじ引きの紙のようなものが回っている絵が映っていた。






「こちらのくじの中からどれか一つをタッチしてください」




私は言われたとおり、適当に一つ指先で選ぶ。





するとその選んだ三角形のくじが立体的に開き、くじの中の文字が露になった。







『二等』






―――――――二等?!





私がわっと声を上げる前に先にお兄さんが声を張り上げた。






「おめでとうございます!!二等です!!二等が出ました~~~っ!!!」




カランカランというベルの音が鳴り響く。







「うっそぉ~!!あ、当たっちゃった」







周りからの拍手に包まれながら、私はお兄さんに景品を手渡された。






「二等の景品は、お食事券一万円分と、ジュエリーショップ『aNd yOu』の新作商品になります」






「あっ、ありがとうございます!」




私は慣れない手つきでそれらを受け取ると、抽選会場を後にした。