卓上彼氏



広場に着くと、そこはたくさんの人々でにぎわっていた。





時々カランカランとベルの音がする。







『●●プラザ感謝抽選会会場』






即席ステージの上には黒字のゴシック体がおどっていた。







「レシートお持ちのお客様はこちらからお並びくださーい!ただいまこちらが最後尾となっております!!」






お客さんを整理しようと、スーツを着た若いお兄さんが必死に手をあげて叫んでいた。







「抽選……会?」






私はやっと状況がわかってはっとした。






すぐさま注意書きに目をやると、『二千円以上お買い上げのレシートをご掲示で一口分の抽選券プレゼント』と書いてあった。