ヨクは私と同じ料理を画面の中にコピーして食べていたのだが、やはり私より先に食べ終わった。 それに続くように私も食べ終えたころ、コンコン、と個室のドアをノックする音がした。 「失礼します」 その声のあとに、店員さんが片手にケーキを持って現れた。 「本日はお客様のお誕生日ということでケーキのサービスをさせていただきます」 私の目の前に置かれたのは、チョコレートコーティングが光り輝くチョコレートケーキだった。 「わぁっ…!」 そのあまりの綺麗さに、私は歓喜の声を漏らした。