「やだ……謝ったりなんかして。どうしたの?」 動揺がバレないように、わざと声を大きくした。 「本当にすまない、休暇をとったところに丁度外部からのお偉いさんが来ることになって、どうしても外せない仕事ができたんだ。……だから、せっかくのみかみの誕生日、今年もまた、祝ってやれないことになった」 —————————。 なんだか予想ができていたから、そこまで驚きはしなかった。 ただ、悲しくて仕方なかった。