「あーーーっ!!!もーーーーーっ!!!!私たちらしくなーいっ!!」
この妙な空気に痺れを切らした私は勢いよく立ち上がった。
「わっ」
藤堂くんはビクッと驚いた。
立ち上がった状態で部屋を見回すと、ベッド横の棚に幼稚園の卒園アルバムがあるのを見つけた。
「あーっ!卒園アルバムみーっけ!絶対藤堂くん可愛いよ!」
そう言うや否や私はアルバムにとびついた。
「あっ…ちょ…見んなよ!!」
藤堂くんもベッドから立ち上がった。
「やだよーっ!見るまで返しません♪」
私は逃げるように藤堂くんに背中を向けてアルバムを開いた。


