クローゼットにかけられた制服、日の光のよく入る大きな窓、整理整頓された机、少し大きめのベッド―――――……。
ゆりの部屋とは対照的に静かなこの部屋からは、確かに藤堂くんの生活の息が感じられた。
机の上にはバレーボールが飾ってあった。
マーカーなどで寄せ書きのようにたくさんメッセージが添えられている。
私の目に入ってくるのは、
『先輩がいてくださったおかげで部活続けられました!』
『優しく、ときには厳しく指導してくださりありがとうございました!』
『先輩のテンション、面白くってまじ大好きでした!!』
というようなフレーズがたくさん飛び込んできた。
どうやら中学のバレー部の後輩からの贈り物のようだ。
いかに人望の厚い人だったかが伺える。
今も充分人望厚いもんね、と私は感心した。
と、私はその隣にあるとあるものを発見してしまった。


