「何笑ってんだよ!」 藤堂くんが文句をつけるように言った。 「あははははっ、だって、二人のやりとりが面白いんだもん」 「はぁ?全然面白くねーし!コイツがいちいち嫌味言ってくるだけだろ」 「あら?私がいつ嫌味を?それに『コイツ』なんて下品な言葉使わないで『ゆりあ』か『ゆり』って呼びなさいよ!」 「双子なのになんでいつも上から目線なんだよっ」 「あはははははっ」 私はなおも繰り広げられる二人の面白いやりとりを聞きながら、藤堂くんの部屋を見て回ることにした。