卓上彼氏



ガチャリ。






開いた扉の先は、私の予想通り、普通の男の子の部屋だった。





いや、私の意味する『普通』のレベルが高いのかもしれない、彼の部屋は男子高校生にしては片付いている方だった。







部屋にはバレー部の試合の垂れ幕みたいなものが飾ってあった。






「ね、なんの趣味も感じられない殺風景な部屋でしょう?」





「お前が趣味ありすぎなんだよ」






ゆりの天使の毒舌のあとにすかさず藤堂くんがツッコミを入れる。






「ははははっ!」






私はどうにもそんな二人の光景が面白くて笑ってしまった。