「ホントにゆりとは気が合いそう、実を言うとね、私もリアルに興味無いの」
私は今まで誰にも打ち明けられなかったことをゆりに伝えた。
なんだろう、ゆりには、ただ単純にヲタク仲間だから、というわけじゃなく、どこかすんなりと打ち明けられる雰囲気があった。
まだ会って数時間だというのに、ずっと前から知っていた人のようだ。
「……そうなの…じゃあ、一馬はダメなの?」
「えっ?!?!と、藤堂くん?!」
突然藤堂くんの名前が出るものだから、驚いてしまった。
「こら、『一馬』でしょ?」
ゆりは薄ピンク色の頬をふくらませながら指を立てた。


