卓上彼氏



辺り一面アニメ、アニメ、アニメ——————……。






壁紙を埋め尽くす量のポスター、巨大な本棚に収まり切らず床に積まれた漫画、等身大のフィギュアから棚に綺麗に置かれたフィギュア達。





ベッドのシーツはかの有名な『添い寝シリーズ』のもので、美形の男性が横になっているイラストがプリントされていた。






そして部屋を満たす大音量のアニソン。






完全に私を超えるヲタク部屋だった。







「もう、驚かないでって言ったじゃない」





「ごめん……あんまりものゆりとのギャップに……見た目からして軽めのヲタだと思ってたから…」






私はおそるおそる足を踏み入れた。