ゆりと呼ばれたその女性は、二階から天使のように舞い降りてきた。 とっとっとっとっ。 階段をゆっくり降りる細く美白の綺麗な脚。 色素の薄い栗色がかったゆるふわカールのロングヘア。 お人形さんのように白い肌に揺れるレースの白ワンピ。 整った小顔に長いまつ毛、くりんとした瞳に桜色の艶やかな唇。 それはまさに天使だった。 「…わぁ……!!」 私は思わず声をあげた。 「はじめまして花園さん。妹のゆりあです」 彼女はワンピースのすそを丁寧に持ち上げてお姫様のように挨拶した。