「酷いよー!」


耳を押さえながらわたしを見る彼の顔は困惑顔。


「噛みついてよー!」

「こら!そんなこと言うな!」

「何で?」

「我慢出来なくなる」

「しなきゃいいじゃん」

「ったく」


その言葉を最後に本当に噛み付かれた。

後頭部に手を回され、唇に噛み付かれた。


「おまえ…」

唇を離した彼がおでこをくっつけながらつぶやく。


「ん?」

「明日になって記憶ないとかぬかしたらぶっ飛ばすからな」

「ふふ。大好き!」

「……まぁいっか」

「気持ち悪い…。吐きそー」

「おいおいおい!」


END.