そう言って、先生はあたしの前に十冊くらい本を差し出した。 これを……あたしが? 「篠宮、返事は?」 「…先生、あたしちょっと用があるの思い出したかも……」 「嘘つくんじゃねぇよ。目泳いでんぞ」 チッ……バレたか。 「ってか、図書室誰も使わないんだから戻さなくてもいいんじゃないですか?!」