「あたしもね、その一人なんだけど…。彼方は優しすぎるんだよね…。」
そう。
みんな先生の優しさに甘えてしまうんだ。
はぁ……。
「でもね、彼方は彼方で悩んでるんだよ。よく泣かせる分、彼方自身よく悩むんだ。」
先生は…、本当に先生だね。
先生になって良かったね。
「それより、顔スゴいよ……」
口を手で押さえてまじまじとみるかなちゃん。
そんな見なくても…。
「そうそう、花たち鏡見にきたんだった!」
なんかいつの間にか深刻な話になってた。
「あら、そう?じゃあ先生はグランドの本部に居るからね。」
「うんまたねぇ!」
かなちゃんは笑顔で手を振った後、廊下のつきあたりのドアに姿を消した。

